白衣の天使
「ひょっとして、例のアルバムの写真で何か思い出されました?」

椅子に座るなり、話を切り出すトッド。

そう言われるまで、アルバムから剥がされた写真の事など、すっかり忘れていたカトレアは

「え・・・、いや・・・その・・・」

と、少しゴモってしまった。

カトレアが訪れた理由は別にあったのである。

そう、まだカトレアの知らないニックの過去・・・

「すみません、違うのです。今日伺ったのは、教えていただきたい事があって・・・」

そう言い、カトレアは少し渋い表情でトッドを見つめ

「ニックの昔の彼女の『死』について教えてもらいたくて来ました。」

と・・・

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