白衣の天使
「分からない??」
更にカトレアが問うと、トッドはカトレアの目を見つめ

「はい。分かりません。その彼女が存在していたのかどうか・・・分からないのです。」

トッドはそう言うと、一呼吸おいてこう続けた。

「ロイド先輩と共に聞き込みをしたのですが、ニックを知る人物はみんな『彼女』の事を知っていました。・・・ですが誰一人として顔を見た人は居ないのです。」

「・・・つまり『彼女』と言うのはニックの想像・・・?」

話を聞き終わったカトレアの脳裏には、一つの仮説が出来上がったのであった。

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