白衣の天使
その瞬間、悲鳴を聞きつけたトッドと看護師がこの病室に入ってきた。

「どうした!?」

トッドの言葉と同時に

「ジェフさんに何をしたのですか!?」

と、すごい剣幕で詰め寄る看護師に、カトレアは何一つ言葉を発する事ができないまま、病室を追い出されてしまったのであった。


自宅に向かう車内で、カトレアは再び日記を開き、トッドの

「何か分かりました?」

と言う問いかけにも応えず、必死の形相で日記に目を通していた。

しかし何度読んでもカトレアには一つの答えしか出てこなかったのである。

そう・・・ミリアムの正体が・・・。

そして最後の日記にはこう記されていた。



  ○月○日
私はこの日『神』に殺されるでしょう。運命は変わらない・・・いや、変えてはいけない。けれど私には変える力がある。『神』を殺し、そして私が新しい『神』になるの。



あなたがこのノートを読んでいるって事は、ようやくこの日が来るって事なのね。この時の為に、私がどれほど苦労したことか・・・。やっと報われるのね・・・ママ・・・


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