白衣の天使
あ・・・く・・・ま・・・。
その言葉を聞いた瞬間、カトレアはあの『夢』を思い出した。
夢ではその言葉の後に必ず銃声で目を覚ましていた事を・・・。
必死に抑えるカトレアであったが『あくま』その言葉を聞いた途端、意識が飛びそうになってしまう。
そして引き金にかけていた指が、だんだん感覚が無くなっていくのを感じたのである。
そして、ついに・・・室内に銃声が鳴り響いてしまったのだ。
その音でカトレアは我に返った。
目を覚ましたらベットの上であってほしい。
そう、何度も願ったカトレアであったが、目の前には、胸から血を流し倒れているマリアの姿しかなかったのであった。
取り返しのつかないことをしてしまったと、カトレアは心から悔やみ、その場に膝から崩れ落ちたのだった。