白衣の天使
その夜、カトレアは奇妙な夢を見た。

見たことのある風景。おそらく家のリビングである。

静まり返った部屋に、まず視界に入ったのは、白い服を着たマリア。

マリアの口は動いているが、何を言っているのか聞き取れない。

マリアの口が止まり目があった瞬間、まるで銃声のような大きな音でカトレアは目を覚ました。

額には冷や汗がつたい、恐怖ではなく、カトレアの目には涙が浮かんでいた。

ただの夢ではない。

そう思ったが、それが何を意味していたのか、まだその時のカトレアには分からなかったのであった・・・
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