白衣の天使
「辛いことなんて、楽しい事を知らないと気付かないものですよ。だからアニーさんの育て方は間違ってなかったって事になりませんか?それはパパが居ても居なくても、誰だって思う時はあります。その時はもっと楽しい想いをさせてあげたら良いのですよ。・・・お母さん。」
こんなとき、ロイドならきっとこう言っただろう。
子を出産して、一回り大きくなったカトレアがそこにはあった。
そして同時に自分にも言い聞かせていた。
「ありがとう。」
不安も少し軽くなった。そんな表情でアニーは頭を下げた。
けれどそれもつかの間、急にお腹を押さえ、顔は苦痛に歪んでいった。
ホッとしたせいだろうか陣痛が始まってしまったのである。
35週。生まれるにはまだ早いが、いつ出て来てもおかしくない状態になっている。
こんなとき、ロイドならきっとこう言っただろう。
子を出産して、一回り大きくなったカトレアがそこにはあった。
そして同時に自分にも言い聞かせていた。
「ありがとう。」
不安も少し軽くなった。そんな表情でアニーは頭を下げた。
けれどそれもつかの間、急にお腹を押さえ、顔は苦痛に歪んでいった。
ホッとしたせいだろうか陣痛が始まってしまったのである。
35週。生まれるにはまだ早いが、いつ出て来てもおかしくない状態になっている。