ハルアトスの姫君―君の始まり―
「ジア、もしかして…俺を助けてくれた日、猫になってた?」
キースの意外な言葉に思わず顔を上げた。
「その反応は、当たり?」
とりあえず嘘は良くないと思い、頷いた。
「そっか。あの日、誰かが傍にいたような気がしたんだけど…。
思い出せる感触が肉球だけなんだよ…。最初はミアかと思ったんだけど…ジアだった、やっぱり。」
首を傾げた。『やっぱり』ってどういうことなのだろうか?
「ジアの手だよ。あの日の俺の傍にあったのは。あー…やっと謎が1個解けた。
ありがとう、ジア。ジアの手はあの日も温かかったよ。」
キースは優しい笑みを浮かべたまま、そう言った。
その笑顔にドキンと心臓が大きく鳴った。
よくよく考えてみれば、猫になってこんなにドキっとしたのは初めてかもしれない。
「んー…やっぱり遠いな。ジア、嫌だったら嫌でいいんだけど…。」
もう一度、首を傾げた。
「膝の上乗る?」
「にゃ!?」
「あ、動揺した?膝の上に乗ってくれた方が距離も近くて話しやすいんだけど…俺が。」
猫の姿であまりに下にいると、キースとしてはかなり首を曲げなくてはならないため、それが辛いという意味なのだろう。
ジアは頷いた。
キースに持ち上げられ、身体がキースの膝の上に乗った。
キースの意外な言葉に思わず顔を上げた。
「その反応は、当たり?」
とりあえず嘘は良くないと思い、頷いた。
「そっか。あの日、誰かが傍にいたような気がしたんだけど…。
思い出せる感触が肉球だけなんだよ…。最初はミアかと思ったんだけど…ジアだった、やっぱり。」
首を傾げた。『やっぱり』ってどういうことなのだろうか?
「ジアの手だよ。あの日の俺の傍にあったのは。あー…やっと謎が1個解けた。
ありがとう、ジア。ジアの手はあの日も温かかったよ。」
キースは優しい笑みを浮かべたまま、そう言った。
その笑顔にドキンと心臓が大きく鳴った。
よくよく考えてみれば、猫になってこんなにドキっとしたのは初めてかもしれない。
「んー…やっぱり遠いな。ジア、嫌だったら嫌でいいんだけど…。」
もう一度、首を傾げた。
「膝の上乗る?」
「にゃ!?」
「あ、動揺した?膝の上に乗ってくれた方が距離も近くて話しやすいんだけど…俺が。」
猫の姿であまりに下にいると、キースとしてはかなり首を曲げなくてはならないため、それが辛いという意味なのだろう。
ジアは頷いた。
キースに持ち上げられ、身体がキースの膝の上に乗った。