ハルアトスの姫君―君の始まり―
吸いこんだ空気に身体中が痺れる。
なんだか焦げ臭い。…決していい匂いだとは言えない。
頭はこんなにも動いているのに、身体は動かない。
「ジアっ!」
何か柔らかいものに触れた。というよりは地面に落下する身体をどうにかしてもらったと言うべきなのかもしれない。
うっすらと見える視界に飛び込んできたのは…
「キース…。」
キースがギリギリのところで身体を抱きとめてくれたようだ。
…痛くないわけだ、身体。
でもその代わり、頭の中がズキズキする。
それになんだろう、これ…睡魔…?
「ジア。眠っちゃダメだ…。」
そんな声が聞こえたものの、この睡魔に耐えきれるわけもなくて、瞼はどんどん落ちていった。
…時折キースがあたしの名を呼ぶのを聞きながら。
なんだか焦げ臭い。…決していい匂いだとは言えない。
頭はこんなにも動いているのに、身体は動かない。
「ジアっ!」
何か柔らかいものに触れた。というよりは地面に落下する身体をどうにかしてもらったと言うべきなのかもしれない。
うっすらと見える視界に飛び込んできたのは…
「キース…。」
キースがギリギリのところで身体を抱きとめてくれたようだ。
…痛くないわけだ、身体。
でもその代わり、頭の中がズキズキする。
それになんだろう、これ…睡魔…?
「ジア。眠っちゃダメだ…。」
そんな声が聞こえたものの、この睡魔に耐えきれるわけもなくて、瞼はどんどん落ちていった。
…時折キースがあたしの名を呼ぶのを聞きながら。