ハルアトスの姫君―君の始まり―
「勝手だな、あやつは。
それでも私には止めることができない。」
「どうして…?」
「そんなの、お前が一番分かっているだろう、ジア?
止められないと分かったから止めなかったんじゃないのか?」
止められない。
それは確かにどこかで分かっていたのかもしれない。
声で、表情で、眼差しで。
分かっていたから怖気づいたんだ。
拒絶されると、分かっていたから。
声が届かないことを知っていたから。
「止めるも止めないも自由だ。現に私はかつて止めなかった。
そして迎えたのがこの結末だ。」
「え…?」
「シャリアスは『シャリアス』だった。見た目は全て私の知るシャリアスだった。
だがもう…今は違う。
今は遠く隔たった存在だ。」
シュリの目が遠くを見つめている。
どこか憂えていて、尚且つ切なげな表情はやっぱりシュリには似合わない。
「どうしてシャリアスは攻撃なんか…。」
「もう私の愛した彼ではないからだろう。
私の知るシャリアスはもういない。
世界中のどこを探しても。」
シュリの言葉が突き刺さる。
存在はあるのに、『違う』彼。
そんな姿を見るのはどれだけ心が痛むのだろう。
「でも私とお前は違うんだよ、ジア。」
「え?」
「お前は会える。会うという未来を選択できるんだ。」
それでも私には止めることができない。」
「どうして…?」
「そんなの、お前が一番分かっているだろう、ジア?
止められないと分かったから止めなかったんじゃないのか?」
止められない。
それは確かにどこかで分かっていたのかもしれない。
声で、表情で、眼差しで。
分かっていたから怖気づいたんだ。
拒絶されると、分かっていたから。
声が届かないことを知っていたから。
「止めるも止めないも自由だ。現に私はかつて止めなかった。
そして迎えたのがこの結末だ。」
「え…?」
「シャリアスは『シャリアス』だった。見た目は全て私の知るシャリアスだった。
だがもう…今は違う。
今は遠く隔たった存在だ。」
シュリの目が遠くを見つめている。
どこか憂えていて、尚且つ切なげな表情はやっぱりシュリには似合わない。
「どうしてシャリアスは攻撃なんか…。」
「もう私の愛した彼ではないからだろう。
私の知るシャリアスはもういない。
世界中のどこを探しても。」
シュリの言葉が突き刺さる。
存在はあるのに、『違う』彼。
そんな姿を見るのはどれだけ心が痛むのだろう。
「でも私とお前は違うんだよ、ジア。」
「え?」
「お前は会える。会うという未来を選択できるんだ。」