ハルアトスの姫君―君の始まり―
「ジアなら絶対大丈夫だとか言いてぇけど…正直分かんねぇ。
情報も少ねぇし、城の構造だって分かんねぇ。
行って生きて帰ってこれるかだって分かんねぇ。
…それでもな、ここで待ってることの方ができねぇってのだけは分かる。」
ミアはゆっくりと瞬きをした。
それは多分、同意を示している。
「はぁー…こうなるって分かってたら、おれももう少しまともに剣術勉強したんだけどな。」
そう言うとミアは額を少し離し、首を横に振った。
「…分かってるよ。お前は誰にも怪我してほしくねぇんだよな。
さて、大方準備はできた。あとは…手段。」
ミアを下ろして小屋の中を歩く。使えそうなものは…
「にゃー!」
ミアが鳴いた。その先には…
「箒!でかしたミア!その手があったか!」
『んー…なんだい、うるさいねぇ。』
「起きろ起きろ!一大事だ!おれとミアを乗せて、ハルアトス城まで飛んでくれ!」
『シュリはどうしたんだい?』
「シュリも掴まった!」
『魔力の提供が無いようじゃ、そんなに遠くには飛べないよ。』
「城は目と鼻の先だ。」
『仕方ないねぇ…乗りな。』
「おぅ!ありがとう。」
「にゃー。」
行こう。心配な気持ちをそのまま抱えて。
情報も少ねぇし、城の構造だって分かんねぇ。
行って生きて帰ってこれるかだって分かんねぇ。
…それでもな、ここで待ってることの方ができねぇってのだけは分かる。」
ミアはゆっくりと瞬きをした。
それは多分、同意を示している。
「はぁー…こうなるって分かってたら、おれももう少しまともに剣術勉強したんだけどな。」
そう言うとミアは額を少し離し、首を横に振った。
「…分かってるよ。お前は誰にも怪我してほしくねぇんだよな。
さて、大方準備はできた。あとは…手段。」
ミアを下ろして小屋の中を歩く。使えそうなものは…
「にゃー!」
ミアが鳴いた。その先には…
「箒!でかしたミア!その手があったか!」
『んー…なんだい、うるさいねぇ。』
「起きろ起きろ!一大事だ!おれとミアを乗せて、ハルアトス城まで飛んでくれ!」
『シュリはどうしたんだい?』
「シュリも掴まった!」
『魔力の提供が無いようじゃ、そんなに遠くには飛べないよ。』
「城は目と鼻の先だ。」
『仕方ないねぇ…乗りな。』
「おぅ!ありがとう。」
「にゃー。」
行こう。心配な気持ちをそのまま抱えて。