ハルアトスの姫君―君の始まり―
「どんな理由があっても、全く関係のない人をあなたの哀しみに巻きこんじゃだめだよ。
哀しみを重ねることを…今ここで、あたしが終わらせる!」
柄に手をかけた。
斬る気はないけれど、これ以外にどう戦えば良いのか分からない。
「ジア!」
「…斬り殺すつもりか、ジア?」
「いいえ。魔法をはね返すつもりよ。」
「…面白い。やって…みるがいい!」
自身の手に魔力を集中させているのが目に見てとれる。
明らかに殺す気でいる。少なくともジョアンナは。
「ジア、下がって!」
「嫌!」
「魔法と剣じゃ、剣の方が分が悪い!」
「守られてるだけが嫌だからあたしはここに来た!
…あたしの話、聞いてたでしょう?」
そこまで言った矢先、3人しかいないはずの空間に少し重い足音が響く。
ジョアンナよりも先の方から、確実に近付く足音にジョアンナが振り返った。
「誰だっ!?」
少しずつ、顔がはっきりと見える。
その顔を認識した時にはジョアンナの手から魔力が完全に失われていた。
哀しみを重ねることを…今ここで、あたしが終わらせる!」
柄に手をかけた。
斬る気はないけれど、これ以外にどう戦えば良いのか分からない。
「ジア!」
「…斬り殺すつもりか、ジア?」
「いいえ。魔法をはね返すつもりよ。」
「…面白い。やって…みるがいい!」
自身の手に魔力を集中させているのが目に見てとれる。
明らかに殺す気でいる。少なくともジョアンナは。
「ジア、下がって!」
「嫌!」
「魔法と剣じゃ、剣の方が分が悪い!」
「守られてるだけが嫌だからあたしはここに来た!
…あたしの話、聞いてたでしょう?」
そこまで言った矢先、3人しかいないはずの空間に少し重い足音が響く。
ジョアンナよりも先の方から、確実に近付く足音にジョアンナが振り返った。
「誰だっ!?」
少しずつ、顔がはっきりと見える。
その顔を認識した時にはジョアンナの手から魔力が完全に失われていた。