ハルアトスの姫君―君の始まり―
「俺を拾ったのはジア…だよね?」
『拾った』という表現が腑に落ちなくて、ジアはそれを言い換える形で応じることにした。
「…見つけたのはあたし。」
「うん。だから俺の命をジアにあげる。
それが今の俺に返せる全てだから。」
「ちょっ…ちょっと待ってよ!なんでそうなるの?話が飛躍しすぎじゃ…。」
「ないよ。俺の寿命は延長された。延長を決めたのは君だ、ジア。
だからその恩として、君に命を託す。いらないのならば放棄してくれて構わない。」
その目は真っすぐだった。
ただ一人、ジアだけを見つめている。
ジアの答えは最初から決まっていたようなものだった。
これを人は『運命』と呼ぶのだろうか?
「…一緒に行くわよ、キース。」
「喜んで。」
クロハが少し、顔をしかめた。
『拾った』という表現が腑に落ちなくて、ジアはそれを言い換える形で応じることにした。
「…見つけたのはあたし。」
「うん。だから俺の命をジアにあげる。
それが今の俺に返せる全てだから。」
「ちょっ…ちょっと待ってよ!なんでそうなるの?話が飛躍しすぎじゃ…。」
「ないよ。俺の寿命は延長された。延長を決めたのは君だ、ジア。
だからその恩として、君に命を託す。いらないのならば放棄してくれて構わない。」
その目は真っすぐだった。
ただ一人、ジアだけを見つめている。
ジアの答えは最初から決まっていたようなものだった。
これを人は『運命』と呼ぶのだろうか?
「…一緒に行くわよ、キース。」
「喜んで。」
クロハが少し、顔をしかめた。