藤井先輩の私。


「ごめんな。陽依、俺…陽依にいっぱい不安な気持ちにさせてしもうてた。ほんまごめん」


先輩。


「俺、陽依のこと大好きや、ほかの女なんか全く眼中にないし、みんなかぼちゃに見えるし!これホンマやから…。俺が一番好きなんは陽依やから」


「せっ…先輩…それ以上言われると…溶けちゃいそうです」


「さっき、陽依が俺に話しかけてたとき、俺が溶けるかと思たわ」


お互いさまのようです。


「あの…先輩そろそろ昼休み終わっちゃいます…あのっ…おろしてください」


「嫌や」


「えぇっ」

先輩は私を抱きしめる腕に力を込めた。


「全然陽依不足。もっと陽依と居たい」


「……私も………先輩と一緒に居たいです」





女の子は素直が一番。



だよね?お母さん、ユカ。





「……………陽依」


「はっはい」







「キスしてええか?」










「…は……い」














好きです。



先輩。



大好きです。



きっとこの気持ちはずっと変わらない。


だって、藤井先輩があってこその私だもん。








藤井先輩の私。























――――――二人と二人。end
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