浮気彼氏はあたしの下僕〜フキゲン恋愛注意報



「……そんなことない」



真奈美はスカートをギュッと掴むと、俯いて低い声を出した。



「だってあの夜、虎太くんのキスは優しかったもん。愛しいものにしかしないようなキスを何度もしてくれた」



――ドクン。


やだ……急に心臓が……



「恋人にするようなキス。それなのに、Hは激しくて……終わった後は優しく腕枕してくれた。そして一緒にお風呂入って帰ったんだ」



作文でも詳細に書かれていなかったこと。生々しい真奈美と虎太のHの話なんて聞きたくない!



あたしは無意識のうちに立ち上がった。そして、真奈美はあたしにトドメの言葉をさした。




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