浮気彼氏はあたしの下僕〜フキゲン恋愛注意報
「ここは叔父の別荘。綾香ちゃんが気持ちよさそうに眠っていたから起こせなかった」
「嘘! ごめん! ドライブ中に寝るなんてっ」
しかもこのソファーまで車から運んでくれたんだ。最悪……重かっただろうな。
「気にしなくていいよ。帰りに見晴らしのいい場所に連れて行くから。昼はこの別荘で食事しようか」
「昼!?」
あたしは慌てて部屋中を見渡した。そして大きな掛け時計を見つけて、目が点になった。
「もう2時なの!? さっき朝の8時だったのに!」
「早起きしたから眠かったんじゃない? 虎太くんのこともあったし、疲れてたんだよ」