浮気彼氏はあたしの下僕〜フキゲン恋愛注意報
その時、扉が開く音がして大和くんが戻ってきた。反射的に体がビクッと震える。
「はい、洋服。俺はキッチンで着替えるから。見ないから安心して着替えて」
「ありが……と」
渡された服を見て驚愕した。あたしはてっきり大和くんの服を持ってきてくれると思っていたのに……
あたしが好きなブランドの服。白布地に花柄のロングワンピース。わざわざ準備してくれていたの?
「新品だから安心してね」
怖くて返事もできなかった。全ては今日、この日のデートのために……
ダメだ。落ち着け。
これからもっとひどい光景を見なくちゃいけないかもしれないんだから。