浮気彼氏はあたしの下僕〜フキゲン恋愛注意報
「あ、俺、自分の飲み物買ってくるの忘れた」
「買ってくれば?」
虎太はチャラ男達の浮気話には気づいていないのか、淡々としていた。
また立ち上がって教室を出ていこうとした時、チャラ男達が囲んでいる机の上を握りこぶしをつくってゴンッと叩いた。
「お前らさ、気持ちいいのは一瞬で……終わった後は罪悪感しか残らないからやめろ」
「は?」
「大切な彼女がいるならの話だよ」
虎太はそれだけ言うとまた教室から出ていった。
「虎太くん、反省してるじゃん。かっこいー」
真麻が虎太をフォローしてもあたしは聞き逃さなかった。