浮気彼氏はあたしの下僕〜フキゲン恋愛注意報



「自分で仕掛けた鍵が足手まといになるなんて皮肉だな」



そう呟くと、部屋の中を振り返り虎太と真奈美に向かって口を開いた。




「いつか殺しに行く。寿命が少し延びただけだ。怯えて暮らせ」




大和くんは割れた窓からベランダに出ると、あたしを担いだまま歩いていく。



「綾香! 綾香!!」




後ろから必死な声で虎太があたしの名前を呼んでいる。


虎太……助けて……!






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