浮気彼氏はあたしの下僕〜フキゲン恋愛注意報
視界が悪い中でも迷うことなく歩く彼は、車の鍵を開けてあたしを運転席から助手席へと乗せた。
びしょ濡れの体。車の椅子に水が染み込んでいく。
「消毒はこれくらいじゃ足りない。近くのホテルでシャワーを浴びよう。念入りに洗ってあげる」
「……逃げ切れないよ?」
「足がつかないように車も棄てる。何も心配することはないよ。一時は逃げ回る生活だけど、落ち着いたら二人で幸せに暮らそう」
誰があんたなんかと……!あたしの人生はあたしのものだ。