浮気彼氏はあたしの下僕〜フキゲン恋愛注意報
「あたしは白米で真奈美はステーキ? バカにしてんの?」
「白米って言ってもコシヒカリとか秋田小町レベルだぞ?」
「聞いてねーよ! あたしは真奈美とのHの感想を書いてこいって言ったんだよ!」
虎太は髪をぐしゃぐしゃにかいて、大きく深呼吸をすると、ポケットから小さくたたまれた作文用紙を取り出した。
「きちんと書いてきてるのがあるんじゃん」
「読む前にひとつ約束してくれ」
「は?」
「マジで正直に書いてきた。綾香がキレて傷つくことも……。これ読んでも別れるって言わないでほしい」
………言わないよ、“今”はね。
あたしが頷くと、虎太はもうひとつの作文をあたしに手渡した。