致死量カカオ
すげえめんどくさいし、未だに理解不能な女だけど……だけどなんというか面白いなとは思う。
今まであんな女見たこともない。
「なんだかんだ結構楽しそうじゃん。まだ二日目だけど」
「まあ、予測不能すぎてなー」
思いも寄らないことばっかりしでかすから、飽きることはなさそうだ。
迷惑も同じくらいに降りかかるだろうけど。さすがにこれ以上は遠慮したい……。
「案外本気でいい感じ?」
「いい感じかどうかと言われたら全くねえな。ろくにはなしもできねえし……
付き合うのすげえ不安。付き合っていけるかもわかんねえ。マジで死にそうなんだもんあいつ」
裕子に苦笑を漏らしながら呟くと、裕子は少し複雑そうな笑みを向けた。
「どーした裕子。もしかして嫉妬?何気にお前もまだ高城のこと好きだったりするんじゃねえのー?」
……宮木のこの空気の読まなさには逆に感心する。実際裕子がどう思ってるか何かしらねえけど、その発言をどうどうとできるのお前すげえよ。
裕子を見て、面白いおもちゃを発見したかのような宮木の笑いに、裕子は「まさか」と間髪入れずに突っ込んだ。
まあ、そうだろうとは思ったけど。