致死量カカオ
じゃあ私のこの意識は一体何処にあるんだろう。体中が溶けて仕舞いそう。体がチョコレートで出来てて全身毒に犯されておかしくなっているのかもしれない。
「えーと、どんな風に、て別に普通だと思うけど。
告白されて、付き合って。メールしたり電話したり、一緒に帰ったり一緒に出かけたり」
メールも電話も私は知らない。
だけど自分から聞くことは今更出来そうにない。
自分の携帯電話に高城の連絡先があると思うだけで携帯を血まみれにするかもしれないし。
電話掛かってきたら多分速効で意識飛ばす。
……なにこれ私、全然「普通」じゃないじゃん。高城が今まで色んな女の子としてきたことに対抗することも出来ない。対抗しようと思うことが間違っているのかな。
一緒に帰るだけでこんな風に死にかけてるのに。
普通だったらそれこそ妄想みたいに手を繋いで帰りにどっか一緒に遊びに行けるんだろう。
だけど今の私には出来そうにない。
高城に迷惑しか掛けられない。
「一緒に……家で勉強したり?」
「……?いや、さすがにそれはない。彼女と一緒にいても勉強とか普通ないんじゃね?しらねえけど。
でもまあ、家はあるか」
私と勉強は、じゃあ私はそこまで頭が悪いからか。
家に行って……きっと私だって勉強なんか出来そうにないけど……。勉強目的でもなく家に行って?