致死量カカオ

私にとっては離れることが一番の解決策だったんだから……。とはいえ今効果はないんだけど。

そもそも嫉妬するのが嫌とか……それだけじゃない。そんなきもちのまま死ぬのが嫌なだけ。


「ことあるごとに死ぬとかばっかり」

「だって死んだら終わりじゃない!」


私と昭平が口論を始めだすと、傍にいた千恵子が急におろおろと私と昭平を何度も交互に見つめてきた。

だけどね!ここまでバカした口調で好き勝手言われるのは納得出来なんだから!


「昭平は……アレルギーなんかないじゃない。千恵子と手だってつなげるしキスだってできるしどーせセックスだってしてるんでしょー!」

「ちょ、豊海!!」


ここまでぶっちゃけるつもりはなかったけど口から出てしまったんだからしょうがない。

真っ赤になる千恵子には申し訳ないけれど。


「私は……できないんだもん。一緒にいたってなにもできないんだもん……」

「じゃあ何で好きになったわけ?
そんなの最初から分かってたことだろ?今更……。だったら好きにならなきゃいいのに」

「それが出来たら苦労しないわよ」


好きになってしまうんだから。
好きな気持ちを自分でコントール出来たらそりゃいいだろうけど。


「出来ないだろ?俺だって出来ないよ。

お前さーもしも高城がお前のことを好きになったのにそれが嫌だとか無くしたいとか思われたらどう思うか考えてる?」
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