致死量カカオ
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「……やばい、やっぱ死ぬかもしれない」
どくどくと、体中の血液が鳴り響くんですけど。マジで血液沸騰してるんじゃないかな。このまま蒸発して出血多量で死ぬかも知れない。
高城に握られた手は多分手汗びっしょりだ。
……握られた手。
うおおおおーうあああああーもう!再確認するだけでマジでやばいマジでやばい!
くらくらしてまともに歩けないから、ただ高城に駅まで連れて行ってもらっているだけなんですけど!
ああもうあの告白とか無理!反則だよ反則。
思い出すたびに、死期が近づいてきているのがわかっているのに、思い出さずにいられないとか!私マゾだったんじゃないかなー。
こんな恋愛ができると思わなかったんだもん……このまま恋愛なんかできるはずないと思ってたのに……。
まさかこんなイベントが待っていたなんて。このまま高城に連れられて冥土に行くのかもしれない。
ばっくんばっくん音を響かせながらふらふら歩く。
死にそうで……正直なところ吐きたいしお腹も痛いんだけど……。
こんなアレルギー迷惑なだけで悲しいだけでどうにもならないものだと思っていた。
だけど今ちょっとだけ、自慢したい。
死ぬほど、本当に死んじゃうくらい、愛せる人なんか私くらいしかいないでしょ?って……。
高城が笑ってくれたから。