致死量カカオ



学校に着いたって特に体調は戻ることはなかった。とはいえちょっとずつはマシになっているのだろうけど。


「おはよー豊海」


クラスメイトの呼びかけに「おはよ」と返事だけをして席に着くと、女の子が一人私の隣の席に腰を下ろす。


「高城と付き合うってマジで!?」


ああ、来ると思っていた話題が……。

覚悟はしていたけど、私の覚悟していた話は「告白して振られたってマジ!?」までだった。


付き合う……?
いや、ないない。

ちゃんと返事はしてないけど。


っていうか告白したのは私なのに「付き合う?」の返事を私がするのっておかしいよね。断るのも大概おかしいけど。


あのままってことは……もしかして付き合っている事になるの?かしら。


「黙っているってことはやっぱり本当なの!?」


考えている間に友達は勝手に解釈して大声で叫んだ。と同時に騒がしくなる教室。


やっぱりあの告白はやり過ぎだったか。


とはいっても他の場所に呼び出すってなったらそこまでの道のりを二人で歩くってことで。


そんなこと出来るわけないじゃん。
告白する前に死ぬね!
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