2222―SF(すっとぼけフィクション)―
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がちゃんっ(音聞こえないのでイメージです)て閉まるトラックの扉。


ワタル今日もおつかれさま。

栄養つく食材買って家に帰ろうね。

そのマッチョな体を維持するためにあたしの料理食ってくれ。



まずいけど。



ワタルは力持ち。

体もでかい178cmのマッチョ搭載。

153cmのあたしをおぶりながらでも、

今日の便利屋みたいなアルバイト楽勝。

本日のお仕事は無事終了。


すると、
一番えらい監督のおっさんらしき人がきて、

なんかいってる。

でもわかんない。



あたしは耳が聞こえない。



耳が聞こえない人のなかには、

唇の動きをみて何言ってるかわかる人もいるっていう。

けど、
それ以前にニホンゴワカリマセン。

いろいろ勉強したりして、

読み書きはそこそこできるようになったですが。

唇の動きだけじゃわからないですよ。
臭いはわかりますけどね。



こんなふうに、
だんだん濃くなってきた血のにおいとか。


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