お母さんのイヤリング
現在
「うっせー!黙れ、クソババァ!!!!」







俺はそう吐き捨てて家を出た。







「お前、今日もかよ」







玄関外で待っていたヨッシーは笑いながら話しかけてきた。







ヨッシーとは幼稚園からの付き合いで、世間で言う幼馴染っていうやつだ。毎朝、一緒に学校へ行っている。








俺は直す時間のなかったネグセを押さえつけながら、







「あー、マジうざい。早く死ねばいいのに」







と、いつもの言葉を繰り返した。








「俺もまぁ、いつものことだけど朝からババァにキレたね」








ヨッシーの家でも毎朝言い合いになるそうだ。







ちなみに、この日のヨッシー家では、ヨッシーの「朝から納豆を食わせるなっていつも言ってるやろ!」が発端となり、ババァと言い合いになったそうだ。






俺ん家は・・・・なんだっけな。確か、新聞の場所がいつもと違うとか違わないとか、だったような気がする。はっきりと思い出せない。







いつもお互いのババァの愚痴に夢中になっているうちに学校に着く。






そして、クラスの違う俺達は結局、「マジでババァ、早く死なねーかな」といういつもの結論にたどり着き、別々の教室に向かうのだ。









この日、俺が教室に入るやいなや、何人かの女子に指を指され笑われた。








原因が「ネグセ」だと分かった時、再びババァへの殺意が沸き起こってきた。




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