授けられた力・消えた記憶
カリンは、消え入りそうな声でそう言った。
「…カリン…?」
「何言ってんや…!帰れるかよ…!」
心配した様子のマイ。
それに対し、カリンにまであたろうするイワン。
「いいから…もういいから…」
顔を伏せ、そう言った。
まるで自分に言い聞かせるように…
カリンは2人の話など聞かず、部屋を出ていった。
「!待ちぃな!」
止めようとするイワン。
が…
「行くよ…イワン…」
マイはイワンの腕を掴み、走ってカリンを追った。