授けられた力・消えた記憶
華やかな町波。花や木々で華やかだ。
そんな道を、カリンの後を追いながら進むマイとイワン。
「どないしたんや!?戻るて…ルイを置いてくきか!?んな事…」
カリンの後ろ姿を見ながら、イワンは怒鳴った。
「…イワン…」
「?何や…!?」
そんなイワンを見て、マイはイワンの名前を呼ぶ。
イワンはイライラしているようだ。
「カリンを見て…」
イワンをなだめるように、マイは優しくそう言う。
イワンはその言葉を素直に聞き、カリンを見る。
「?…!」
イワンは足を止めた。
それは、カリンの顔を見て…
「…」
カリンはただひたすらに歩を進めている。だが、その頬には、止めどもなく流れる涙が流れていたのだ…