授けられた力・消えた記憶

3人は城の前にいた。

先ほどいたばかりなのに、印象が違う。

城を見つめる3人。何を考えているのだろうか…

 「で、どうやって入るの?」

初めに口を開いたのはマイ。
城から目を反らし、イワンに聞く。

言い出したのはイワンだから…

 「ここしか入る所なさそうやしな…」

入り口を指差し、考えるように言うイワン。

そんなイワンに助け舟を出したのはカリン。

 「ここにいるのは、サキさんとその執事だけだった…」

カリンの何気ないようなその言葉に、イワンは反応する。

 「!そうや、2人しかおらへんのや。簡単やないか!」

 「余裕ぶっこいてるんじゃないよ!」

イワンの大げさな反応につっこむマイ。

 「クスクス…」

 「カリン…」

そんな2人の行動を見て、笑みをこぼすカリンであった…

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