授けられた力・消えた記憶
その問いに、サキは目を上げ、カリンを見つめた。

 「あなた達を、バラバラにするようにです。」

 「バラバラに?」

 「はい。」

 「だが、何故その命令に…」

その問いにサキは遠くを見つめるような目をして言う。
何かを思い出しているように…

 「昨年、私の兄が命を落としました…」

 「「!」」

言葉を失う4人。
聞いて良かったのだろうか…

 「兄は、私をとても大切にして下さいました。ですが兄は、病気で…」

 「手を…つけられなかったのか…?」

口を開くルイ。少し心配しているようだ…

だが、その言葉にサキは首をゆっくりと横に振る…

 「手遅れでした…」

 「そんな…」

 「兄は息を引き取る前に、こう言ったんです…」

サキは天井を見上げた…

そしてサキは話し出す…辛い兄の最後の言葉を…

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