授けられた力・消えた記憶
今4人はこの宿の下の階にいる。
そこはレストランのようになっているが、人1人いない。
「…」
使って良いものかと考えた後、端の机に座る事にした。
「…誰もいないね…」
「本当、大丈夫なの…?」
マイはこの宿に不満を持っている様子で。
椅子に座りながら、色々と言っていると…
「腹減ったろ?食べな。」
背後から急に声がしたのに驚きつつ、振り返る。
特にマイはゆっくりと…
「「…」」
そこにいたのはここの宿主。
宿主は4人の反応に気にもとめず、手に持っている物を机に置いた。
「?…」
「おぉ…!」
それはできたばかりの料理である。
豪華に見えるその料理。良い匂いが4人の食欲をそそる。
お腹がすいていたイワンは感嘆の声をあげた。
「いいんかいな?」
料理を見、主の顔を見、輝く目で問う。
「自由にしな。」
そう言って主は立ち去った。
「ありがとうございます。」
立ち去る背中に礼を言うルイ。