授けられた力・消えた記憶
●人質
鉄などが置いてある、工事現場のような場所。
そこに、帽子を深くかぶった男がいた。
「…」
「人質と言う事になりますがね…」
その男は、女を壁にもたれかかるように座らせ、手足を縛って、動けなくしていた。
「…」
「まだ、眠っていますか…」
眠っている女。
男よりも背が高く、短い髪の女…マイである。
「!来たようですね…」
ふと、何かに気づいた様子の男。
「ハァハァ…!マイ!」
何者かが現れたのだ。マイの仲間である男。イワンである。
男はイワンに目を向ける。
「あなたですか…目当ての方と違いますが、まぁいいでしょう。新たな人質として…」
男はイワンを見て言う男。
「何や、あんた…脈拍が…違う…悪魔…か…?」
そんな男の言葉を気にする様子もなく、イワンは威嚇するように言った。
「よくわかりましたね。どうです?交渉しましょう。」
男は関心したようで…だが、男は何か言い出した。
「交渉…?」
「そう。交渉…」
イワンは眉をひそめる。
そして交渉が始まる…