授けられた力・消えた記憶
●悪の血
4人は町を歩いた。
少し町を歩いて、旅に出ようと計画したのだ。
「何や、考え事か?」
「…あぁ…」
ルイの異変に気づいたイワン。何かを考えているようだ。
「俺に話ぃな。」
「いや、そんなに大切な事じゃない。」
イワンはルイの話を聞こうとしたが、ルイはそれを断る。
が、イワンは引き下がる様子はない。
「何や、言えって。…ん?カリンの事か?」
イワンはルイの視線の先を追って、そう言う。
視線の先に会ったのは…カリンの姿。
「ち、違う!そんな…」
イワンの言葉に動揺した様子のルイ。
少し顔を赤らめる。
「ハハハ…顔に出てるやんけ。」
「何、何?何騒いでんの?」
そんな様子に気づいたマイが近寄ってくる。
「それがよ…」
「!イワン!」
イワンは話そうとしたが、それをルイが遮る。