授けられた力・消えた記憶
先が聞けなかったマイは、頬を膨らませた。

カリンに同意を求めようとしたが…

 「何よルイ。ね、カリン?あれ、カリン?」

 「…」

カリンの様子がおかしい…

 「?どうした、カリン?」

 「何や?」

 「…」

心配する3人。
カリンはボーっとしていた。

カリンの目を覗き込み、もう一度カリン名を呼ぶルイ。

 「?カリン…?」

 「…え?」

それでやっと気づいたのか、カリンは顔を上げた。

 「どないした?ボーとして…」

 「本当、カリン、何かあった?」

 「ううん…何も…」

何もないと言うカリン。

 「…そか?」

 「うん。」

みんなに迷惑をかけまいと、笑顔を作るカリン。

 「ならいいけど…」

少し心配に思いながらも、その時は何も気づかなかった。


 「うん…何も…何も…」

カリンはそう呟いた。

 「…?…」

それを聞いたルイは、まだ心配そうに見つめるのだった…

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