授けられた力・消えた記憶
マイが声を荒げてから
数分後…
「あ゛ぁー」
「…」
愚痴の代わりに、唸る声が響いていた。
何度この唸り声が聞こえた事か…
「あ゛ぁー」
「…ブチっ」
何かがキレるような嫌な音…
そして次に聞こえたのは…
「や、止め…うわー!」
制止を求める声と叫び声。
何が起こったのかというと、イワンのウザさにぶちギレたマイ。
マイはイワンに黒い特殊な弓を構えたのだ。
その矢が当たれば、ひとたまりもない。そう悟ったイワンは制止を求めるが、無駄なようで…
今、2人は海辺を走り回っていた。
追いかけるマイ。それを命からがら逃げるイワン。
どこにそんな体力があったのやら…
そんな様子を疲れた様子で見ているルイとカリン。