授けられた力・消えた記憶
イワンとマイが走り回っていると、
「…!」
イワンは突然立ち止まった。
「!オリャ!」
立ち止まったイワンに、マイは後ろから蹴りを入れた。
ドサッ
その拍子に、砂浜に顔から突っ伏すイワン。
2人のそんな行動を見ながら、追いついたルイは、目の前に広がる物を見つめる。
「!町だな…」
その言葉に、マイはイワンから目を離し、顔を上げる。
「でかっ! 」
海岸沿いに面した町。そこは、海の近くと言う事もあり、発展しているようだ。
マイの驚いた声に、心配そうにイワンを見ていたカリンも顔を上げた。
「?本当…うっ!」
すると、カリンは苦しそうに声を上げ、膝を付いた。
「!?どないした?」
「ハァ…ハァ…」
心配し、突っ伏していた顔を上げて、カリンに訊くイワン。
カリンは息を荒げ、胸に手を当てている。
「やっぱり、何かあったんだな。カリン…」
「何かって…」
そんな様子を見て、ルイはカリンの横に膝を付き、目線を一緒にする。
ルイの言葉に不思議がるマイ。
そんな4人の元に、人影が近づいていた…