授けられた力・消えた記憶

 「ぅ…」

何時間経った事だろう…?
夢を見た覚えもない…かなり疲れていたのだろうか…爆睡していたようだ。

 「うぅ…」

寝返りを打つルイ。
少し開いた目の中に、窓から見える外の様子が飛び込んできた。

晴れ渡った青空。日は西に傾きかけ、暖かな日差しを地表に照りつけている。

 「…」

再び目を瞑り、眠りの中に戻ろうとしたその時、

 「…ん!?」

ハッとした表情のルイ。
勢いよく起き上がり、目を見開いて窓の外を見る。

(青空…それはいい…)

(太陽が…西に傾いている……)

寝起きの頭で考えるルイ。

 「…太陽が、西!?」

やっと気づいた様子のルイ。
時計へと目をやる。

時計の針が指し示していたのは…午後2時。

(ずっと寝てたのか…?)

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