授けられた力・消えた記憶
そんな4人の元へ、イワンもやって来ていた。
頭をかきながら、部屋から出るイワン。
扉を閉め、4人がいる事を確認した。
「ほんま寝たわぁ。」
そんな事を言いながら、4人に歩み寄るイワン。が、
「お疲れになっていらしたんですね。」
「ちゃんとした休息をとっていなかったからな…」
カンナとルイは話していた。
『おはよぉさん。』
遠くでイワンが言う。
が、4人は見向きもしない。
「お腹がおすきでしょう?用意ができてますので、こちらへ。」
カンナは3人を下の階へと導く。
「じゃあ…お言葉に甘えて…」
その親切に甘える3人だった。
という感じに、話は向こうだけで進んでいるようで…
「…おーい…」
再びイワンは手を振るが、4人は気づいた様子は無く、下へと降りていった。
「…」
取り残されたイワン。
その場に立ち尽くし、ムッとした表情で4人がいた場を見つめた。
そして1人で下へと降りていったのだった。