授けられた力・消えた記憶

 「私が求めていた方です!目も、なんて素敵なんでしょう!私にお任せいただけますか?」

男はカリンを下から見通し、手を取って懇願した。

 「…」

どうしたらよいか戸惑うカリン

 「やってもらいなよ、カリン。」

 「そう、だな…」

そこに助け舟を出したのはマイとルイだった。
しかし、ルイはあまりそのようには見えないが…

 「…はい…」

2人の意見を聞いて、カリンは渋々返事をした。

 「Thank you!私very happy さぁこちらへ。」

 「…」

その言葉を聞いて、男は飛び上がって喜んだ。そしてカリンを案内する。

カリンは無言でそれに付いていった。

 「カリンを宜しくね。」

手を振りながらそう言うと、

 「NO、NO!あなたも。あなたもメイクさせて下さい!」

男は振り返り、マイにそう言った。

 「え?私も?」

自分を指で差し、訊く。

 「YES!」

男はあまりにも嬉しいのか、笑顔でそう言う。

 「じゃぁ、お願いします!」

そうして2人は男に付いていったのだった…

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