授けられた力・消えた記憶
再びキョロキョロしだしたイワン。
ルイは内心、落ち着きがない奴だな…などと思っているのだった。
すると、イワンは何かに気づいたようだ。
「!マイ。」
イワンの見つめる先を追うルイ。そこには、シンプルなドレスを着たマイが立っていた。
「どう?似合ってる?」
マイは一回転して、ポーズを決めた。
それを見て、イワンは…
「…あぁ…」
少し考えて、そう返事をした。
「何よ、その間は?」
それに気づいたらしく、マイは怒る。
「しゃぁないやろ。」
「しょうがない!?イワンあんた…」
イワンの言葉に腹を立てたマイは、睨みつける。
「ヒィー!すまねぁ!」
それに怯え、謝るイワン。マイにはかなわないという感じだ…
「まぁ、今日だけは、許すけど。」
しかし、マイはすっかりと機嫌を良くし、笑顔になった。
いろいろと嬉しかったのだろう。
そんな様子に一安心というように、深く息を吐いた。
「ちょっと待ってて。」
「「?」」
そう言って、マイはまたどこかへ行ってしまったのだった。