授けられた力・消えた記憶
◆悪の道へ◆
大きな杉の木の頂上。
そこには、4人の旅人を見つめる怪しい影が2つ。
「…せっかくのチャンスを…」
色白の、緑色の瞳をつりあげ怒った口調で話す男、ノワ。
「しかしノワ様、全て、うまくいっています。」
それをあやすように黒髪をツインテールにした女、リリンが言う。
リリンの言葉に、顔を向ける。
いつもと違う、怖い顔に、リリンは少し恐れを感じる。
「わかってる。わかってるよ…!そうだ…」
何かを思いついたのか、先程の怒っている顔が消え、何かを企むような顔へと一変した。
「?何をお考えに…?」
少し控えめに訊くリリン。
怒りをかいたくないのだ。
「いいから、着いてきなよ。」
そう言い、ノワはどこかへ向かっていった。
「はい。」
いつもの顔に戻ったノワに安心したのか、リリンはノワの後を追う。
杉の木が、風に吹かれたように揺れた。
そこにはもう、姿は無い。
まるで初めから、何もなかったかのように…
そこには、4人の旅人を見つめる怪しい影が2つ。
「…せっかくのチャンスを…」
色白の、緑色の瞳をつりあげ怒った口調で話す男、ノワ。
「しかしノワ様、全て、うまくいっています。」
それをあやすように黒髪をツインテールにした女、リリンが言う。
リリンの言葉に、顔を向ける。
いつもと違う、怖い顔に、リリンは少し恐れを感じる。
「わかってる。わかってるよ…!そうだ…」
何かを思いついたのか、先程の怒っている顔が消え、何かを企むような顔へと一変した。
「?何をお考えに…?」
少し控えめに訊くリリン。
怒りをかいたくないのだ。
「いいから、着いてきなよ。」
そう言い、ノワはどこかへ向かっていった。
「はい。」
いつもの顔に戻ったノワに安心したのか、リリンはノワの後を追う。
杉の木が、風に吹かれたように揺れた。
そこにはもう、姿は無い。
まるで初めから、何もなかったかのように…