授けられた力・消えた記憶

ルイ達4人は考えていた。
“我が悪の道の最果て”とはどこなのか…


自らの使命を成し遂げたリリンは、考える4人を見て、音を立てず、静かに立ち去る…


 「あなたも一緒に…」

 「それはできません。」

カリンはそれに気づき、リリンを呼び止めるが、それを断る。

 「…」

 「私は悪魔。そしてあなた方は人間…それでは…」

悪魔にとって人間は、憎き存在。
例え、愛しき者を亡くし、この世に悪魔1人になっても、人間と共にいる事はないだろう…


リリンは悲しい瞳を最後に向けると、身を翻し、洞窟を出て行った。


 「!待って!」

その瞳が心につっかかり、カリンはリリンを追った。

 「ちょっと、カリン!」


考え事をしていた3人は、カリンが走っていったのを見て、少し反応は遅れたが、後を追った。


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