授けられた力・消えた記憶
◆我が悪の道の最果て◆
その日の夜…
今日1日で多くのことが起きた。
悪魔の女が現れたかと思えば、仇を討てと言い、
そしてその悪魔は殺され、
ノワールが現れ…
洞窟の中、出来事を整理するように、4人は話していた。
「あの子が言ってた、その…悪の…」
続かない言葉。思い出せないのか、マイの目は上を向いて泳いでいる。
「“悪の道の最果て”」
「そうそれ。」
カリンがスラッと言い述べると、マイは指を差して言った。
「何なんやろうな。」
やはり考えても思い当たる場はない。
情報がそれだけというのも不利である。
しかし、リリンが命をかけて伝えてくれた物。
無駄にする訳にはいかない…
「“悪の道の最果て”………!」
ルイは、そう呟いていると、突然何かを思い出したように反応をみせた。