授けられた力・消えた記憶

3人の瞳が期待を持ち、輝いてルイを見る。


 「?どこか思い当たる場所があるの?」

 「はっきりとはわからないが…」

ルイは自信が無いようだ。

 「心当たりがあるんやったら、行くまでやろ。」

それを励ますように言うイワン。


 「そうね。行きましょ。」

 「何言っとんねん。今、夜やで。」

マイの言葉につっこみを入れるイワン。

 「そのくらいわかってるわよ。」

 「何や。わかっとらへんのか思たわ。」


 「あんたみたいにバカじゃないから。」

指を差し、バカにしたように言うマイ。

その行動により、やはりイワンの怒りを買った。

 「何やと!」

いつもの言い争いが始まるのだった。
最終的に勝のはマイなのだが…


 「相変わらず、仲いいな。」

そんな様子をを見ていたルイは、微笑みながらそう言った。

(…!これ…何で…朝は無かったはずなのに…それに昨日よりひどくなってる…)

しかしカリンは、掌を見つめていた為、ルイの言葉を聞いていなかったようだ。


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