授けられた力・消えた記憶

例の場所に向かうルイ達…


そこへ向かう途中、イワンが口を開き、こう言った。

 「あんた…あの子の事、どう思っとんや?」

イワンの唐突の言葉。

 「?どうって…」

その言葉に、ルイは戸惑ったように見える。


 「あの子を見た時感じたんや。何かが違うてな。」

 「違う?」

その言葉に眉をひそめるルイ。


 「なんやわからへんけど、あの子の目ぇ見たら、何や全て知られそうやった…」

そのイワンの言葉に反応し、ルイが言った。

 「お前もそうか…俺もカリンと初めて会った時、そう感じたよ。」


それは事実だ。
カリンの瞳は、すんでいて、見つめられると、目を反らしてしまう…


 「あの子の事知らへんのか?」

 「あぁ、会ったばかりだ。それにカリンは記憶を失ってる。」

 「記憶を?」

 「あぁ。カリンの記憶を取り戻す為にも、この旅をしてんだ。」

 「そうやったんか…」


そんな会話をしていると、2人は目的地に着いた。


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