授けられた力・消えた記憶

辺りを見渡すが、屍と思われる姿はない…


 「屍はいつ動きだすんだ?」

疑問に思ったルイはそう訊いた。

その回答は、いかにも信じられないような事だった。

 「もう動いとる…」

 「!?」

 「ぎょうさんおるでぇ…」

いつの間にか、辺りを屍が取り囲んでいたのだ…

人間の姿をした、傷だらけの者達…
いかにも屍という感じのその姿…


その光景に2人は冷や汗をかいた…


そして2人の元へ屍が現れ、襲いかかろうとした。


 「!」  バン!

それに気づいたルイは銃を放つ。

 「!…」


弾は確かに屍の心臓に命中したはずだ。だが…


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