授けられた力・消えた記憶
確かに何かを蹴り上げた。
しかし、目的の人物は、目の前で眠っている…
遠くで倒れる人物を見る。
「?バカか…」
「ウッ…」
ノワールが蹴り上げた人物…それは、ルイ…
ルイは口の血を拭いながら立ち上がる。
「…させねぇって…言っただろ…」
「…ならば、先に死ね」
ノワールは次こそはルイを殺す気だ…
この攻撃を喰らえば…死ぬ…
ふらつきながらも、剣を握るルイ。
その瞬間、何かが体中に巡ってくる。
(!!掴んだ!いける!)
グサッ!
剣が何かを貫いた…
体に痛みが走る…
「ハァハァ…」
ルイはノワールの攻撃を何とか交わしたが、全てを交わすことはできず、肩に傷を負った…
流れ出る赤い雫…
ルイは膝を突く…そして、ノワールを睨みつけた…
そこには、腹部に剣が刺さり、血が流れるノワールの姿…
「!!何だ、この力は…どこから…」
だが、ノワールは痛みを感じないのか、ルイと剣を見つめる。
そして、ルイは、銃へと手を伸ばす…
ドン!
ノワールの胸へと銃を放つ…
銃声が、穏やかな自然の中、響き渡った…