授けられた力・消えた記憶
そこへ、光が満ちてきた…
暖かな、どこか懐かしい光…
4人を照らすように…
「?…」
顔を上げるルイ。
目の前には、こちらへ近づく人影が…
『神は時に間違いをおかす…』
影はそう言い、4人との距離を縮める…
「?」
どこかで聞いた声…
透き通った…この声は…
「!…サキ…?」
真っ白な肌に、真っ白な服を着た、綺麗な女…サキ
サキが、こちらに近づいてきていたのだった…
『…』
サキは、無言でカリンを見ている…
悲しそうな瞳で…
それを見て、ルイはカリンを自分の胸に引き寄せ、強く抱いた…
「!カリンを…連れていく気、なのか…?…そんな事…」
その言葉にサキは首を横に振る…
そして…
『…』
「?」
カリンの額に手を当て、何かを唱えている…
何をしているのかわからない…
しかし、危険な事ではないと、心が囁いている…
「…!…」
カリンの顔が、赤く染まりだした…
命を、取り戻しているのか…