授けられた力・消えた記憶
◆新たな旅へ◆
そしてルイは話し出した。
「イワン、もしよかったら一緒に来ないか?」
「一緒に?」
「うん。」
カリンも笑顔で答える。
イワンは少し考えていたようだが、答えは決まっていた。
「…そやな。あんたら2人じゃ心配やし、俺みたいな奴がおらへんとな。」
そんなイワンの言葉に喜ぶ2人。
「決まりだな。」
「よろしく。イワン。」
そう言ってカリンは手をイワンに差し出した。
「よろしゅぅな。」
その手を握るイワン。
カリンは微笑んだ。だが…
「…!」
カリンは目を見開いた。
「!どないした!?」
手を握っていたイワンは驚いた表情だ。
「…ううん。」
だがカリンは何もないと首を横に振る。